『牛乳の殺菌方法について』の記事



牛乳の殺菌はどのように行われているのでしょうか?殺菌方法や殺菌温度、またそれにともなう風味や成分の変化についての疑問です。


暑い季節になると、乳製品の傷みが気になります。とくに、牛乳は少し出しっぱなしにしておくと悪くなってしまうので、いくら賞味期限まで期間があったとしても「大丈夫かな」と少し飲むのをためらってしまったりもします。
日本書紀によると、どうやら牛乳は弥生時代から飲まれていたとのこと。弥生時代の人々がどのように牛乳を殺菌・保存していたのか、非常に気になるところですが、昔の人の知恵はすごいものなので、どうにかして牛乳を安全に飲めるよう殺菌していたのでしょうね。

【さまざまな牛乳の殺菌方法】

弥生時代はいざ知らず、現代の牛乳の殺菌方法は以下のようにさまざまなものがあります。

☆低温保持殺菌法/LTLT法・・・殺菌温度63〜65℃(30分間殺菌)
☆高温保持殺菌法/HTLT法・・・殺菌温度75℃以上(15分以上殺菌)
☆高温短時間殺菌法/HTST法・・・殺菌温度72℃以上(15秒以上殺菌)
☆超高温瞬間殺菌法/UHT法・・・殺菌温度120〜130℃(2〜3秒殺菌)
☆超高温滅菌殺菌法/UHT法・・・殺菌温度135〜150℃(1〜4秒殺菌)

ふつう、牛乳は消費者の手元に届く前に必ず何らかの殺菌処理が施されているものです。ただし、牧場で搾った生乳を無殺菌のまま飲ませてくれる場合や、特別に非加熱・無殺菌での販売特許を取得した業者さんの場合だけは例外です。
無殺菌乳は、お腹がゴロゴロしないとされ、通常の牛乳とは風味やコクがまったく違うのだそうです。一度味わってみたいものですね。

【牛乳に関するウワサ】

世間では、「低温殺菌牛乳が美味しい」、「高温殺菌の方が栄養価が高い」などさまざまな説が飛び交っていますが、実際のところはどうなのでしょうか?

実際には、どの殺菌方法を用いても、牛乳の栄養吸収率に影響はないようです。 ただし、日持ち(殺菌効果が高い)という点では、超高温殺菌法がもっとも効果的なのだそう。現時点での市販牛乳のほとんどがこの超高温殺菌法ですので、賞味期限としてはもっとも長持ちということですね。

牛乳の殺菌過程での成分変化としては、一部タンパク質に変性が見られますが、栄養価的には何も変わりがないとのこと。変性現象としては、生卵がゆで卵に変化するのと同じようなものなのです。


ちなみに余談ですが、牛乳の賞味期限は未開封の場合のことで、いったん開封してしまえば内部にはどんどん細菌が繁殖します。人間の耐性を超える細菌量に達すると、お腹を下すことになりますので、開封後は速やかに飲みきってしまいましょう。期限的に不安な場合は、観葉植物にあげたり、牛乳風呂に使ったりしてもいいですね。